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三重の奇祭『尾鷲ヤーヤ祭り』圧巻の押し合い&極寒の海へ裸ダイブ!

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こんにちは、三重県尾鷲市で地域おこし協力隊をやっています谷津健太です。

今回は三重県尾鷲市で行われた奇祭『尾鷲ヤーヤ祭り』をご紹介します。

鄙びた漁師町に、血気盛んで喧嘩腰の男衆が溢れかえり、連日連夜、組んず解れつを繰り返す。
夜の街中で掛け声と共に、まるでラグビーのスクラムのように激しくぶつかり合う人々。そして、2月の寒空の下、全裸で尾鷲港から海へと飛び込む猛者たち…。
祭りに抵抗がない人、特に女性の方が見たら絶句(絶叫?)間違いなし。国内でも指折りのインパクトを誇る、文字通りの『奇祭』は必見ですよ!

『尾鷲ヤーヤ祭り』の説明

『尾鷲ヤーヤ祭り』は、三重県尾鷲市で毎年2月1日から5日までの5日間開催される伝統行事です。
知る人ぞ知る奇祭として名高い一方で、尾鷲市民にとっては無くてはならない大切な町のお祭りです。毎年ヤーヤ祭りの開催時には、たとえ平日だろうとも県外からわざわざ尾鷲に帰省する人々がたくさんいるんです。

そんなヤーヤ祭りの起源は、なんと江戸時代にまで遡ります。
林業や漁業で栄えた尾鷲の住民は、かねてより大漁祈願や五穀豊穣を祈願し、この祭りを何より大切に継承してきたのだとか。

300年以上前から続く祭りが今なお賑わっているのは、どこか感慨深いものがありますね。

なぜ尾鷲ヤーヤ祭りは『奇祭』と呼ばれるの?

日本では種類や規模の大小を問わず、様々な祭りが行われています。
特に有名なのは、神輿祭り、火祭り、山車祭りなどで、全国の観光地でもよく目にしますよね。
対して、尾鷲ヤーヤ祭りは、言うなれば『大人版のガチ押しくらまんじゅう』『極寒の海に裸ダイブ』というぶっ飛んだ内容。

町人同士のぶつかり合いがあまりにも激しく、かつて橋が決壊し死傷者が出たこともあったんだとか。どれだけだよ…。

日本全国でも地方自治体や市町村が行う祭りは数あれど、その特異性は国内トップクラス。いまや知る人ぞ知る『奇祭』として有名なのがこのヤーヤ祭りなんです。

「ただの祭りには興味ありません!」という方にこそピッタリな祭りですよ。

見せてもらおうか。尾鷲が誇る奇祭の実力とやらを!

今回、職場で尾鷲への移住者向けイベントとして『ヤーヤ祭り見学会』を開催したので、その様子を紹介していきます。

筆者自身、尾鷲に移住して1週間ほどの間に参加したイベントだったので、運営そっちのけで祭りを楽しんでしまったのはご愛嬌です。

『ヤーヤの練り』は迫力満点!まさに大人版押しくらまんじゅう…!

会場の1つ、尾鷲市街地の知古町(じろこまち)。この地にて初ヤーヤ参戦(見学)です。

祭り開始の合図で「ちょうさじゃ!ちょうさじゃ!」という怒号が飛び交うと、各町の法被や白装束を着た男衆が何度もぶつかり押し合います。これが『ヤーヤの練り』です。

あまりの熱気と興奮に、自分の内なる祭り魂に火をつけること請け合いですよ!

中には、通路に建てられた”矢来(やらい)”によじ登って観覧する人も。
登るのに勇気が要りますが、ぶつかり合いの様子がわかりやすく最高の見物体験でした。(練りの衝撃で破壊されないかヒヤヒヤしましたが...)

『ヤーヤ』の名称の語源は?

戦国時代、武士の立ち合いの「ヤーヤ我こそは・・」の名乗りに由来するといわれています。(※諸説あり)
それが祭礼期間中、男衆が毎夜各町を練る行事の通称となったそう。

尾鷲人の勇ましく男らしい気質は、今も脈々と受け継がれているんですね。

全裸で極寒の海に飛び込む『垢掻き(こおりかき)』はメディア露出禁止のレア行事!

引用:https://www.kankomie.or.jp/sp/event/detail_35110.html

ヤーヤ祭りを奇祭たらしめる要因の一つが、この『垢掻き』
神社参拝の前に、身を清めるために垢離をかく(海に飛び込む)のが習わしなんだとか。

高張提灯が掲げられた列を潜り、裸の男たちが次々と極寒の海に飛び込む様は圧巻ですよ!

全裸で飛び込むのが全国的にも珍しく、メディアの取材やテレビ撮影では苦慮するのだそう。

驚くことに、ヤーヤ祭りの開催期間である5日間にわたって、毎晩この垢掻きが行われます。筆者なら間違いなく風邪を引くでしょう。

尾鷲の男衆(の体力)は化け物か…!

ヤーヤ祭りの雰囲気は?

ヤーヤ祭りは田舎の伝統的な祭り。参加者は地域の住民や、県外在住の尾鷲出身者が多くを占めます。
練りに参加するには、尾鷲市街地に移住するか、尾鷲の知人に紹介してもらう必要があるため、多少ハードルが高いかもしれません。

ですが、もちろん見物は誰でも自由に行えます。若者やカップル、家族連れなどの地元の人以外にも、市内に9つある集落の住民、県外からの旅行者、観光客、海外の写真家など様々な人が訪れます。開催期間中の夜間は街なかで気軽に祭りの雰囲気を味わうことができますよ。

尾鷲の静かな夜を知る人でしたら、普段とは異なる、祭りの熱気に包まれた町の雰囲気も楽しむことができます。
ぜひ非日常のギャップを感じてくださいね。

三重県南部へ観光に行く人はもちろん、特にユニークな奇祭を見たい人にも『尾鷲ヤーヤ祭り』はおすすめです。
度肝を抜かれること間違いなしですよ!

 

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この記事を書いた人

kenta
三重県尾鷲市地域おこし協力隊(定住移住担当)。相田みつを氏で有名(?)な栃木県足利市出身。以前は徳島県に移住し、地域活性の仕事をしていました。趣味はキャンプ、ゴルフ、珈琲豆焙煎。猫好き。

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